
Artist's commentary
目覚めの朝。別にいつ起きてもいいから、朝ではないのだけど。
昨日の夜、ずっと、外に出る事ばかり考えていた。分かってる、出なきゃいけないって、そんな事、鈴仙に言われなくとも、最初から分かってる。分かってるけど、いつも分かりきった事ばかりを考えて、考えて、考えて、結局私は何もしない。部屋の戸を開けると、もう時計の針は午後の暮れあたりを指していた。永琳もてゐも鈴仙も外に出ているみたいで、誰も家の中には居なかった。きっと、誰かが居たら、戸を開ける事もしなかったんだろうな・・・と思う。だって、顔を合わせるのが嫌だもの。鈴仙以外、私を見ても、多分気を使って話しかけてくれるけど、それが、とても、みじめだし。気まずいから。・・・それにしても誰も居ないのは、結構珍しい。大概永遠亭にはいつも誰かが居るものだ。・・・・・・・ふと、今なら、家の中を取って、玄関に入って、外に出ても、誰にも顔を合わさずに済むな・・・と思った。そうだ。今なら、家族に気を使われなくて済む。いつもなら私が部屋の外に出ただけで永琳は疲れている顔を笑顔にして、私を迎えてくれる。けど、それが腹ただしくて、私は部屋の外に出ない。けど、今なら、それもない。今なら、今しか、外に出れる機会はない気がする。これを逃したら、私はいつまでも、ひきこもりのままだろう。いや、そんな事はない。これからだって機会はある。何時でも出れる。・・・出れるけど、それはいつになるだろう・・・?・そうよ、今しかない。多分今しか。今しかないから、出なきゃ。出なきゃ。外は怖い、とても怖い。皆、どんな目で私を見るか分からない。怖いけど、出なきゃ。だって、分かってるもの、みんな私を悩みの種にしている事を。だから、だから、出ないと。出る。出るから、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ、出なきゃ