Artist's commentary
翠猫・小絹
■【小絹(こきぬ)】
T県某市、縁切り神社として知られる門田稲荷神社。
其処を仮初の基点として存在する、とある狐神に仕える猫又の巫女。
緑髪金眼、白磁のような肌を持ち、年の頃は十前後といった風貌であり
猫の耳と、薇(ぜんまい)の如き双尾を除けば、やや表情に乏しい美幼女と言って差し支えない姿で顕現している。
本性は仮面を付けた山猫。その翡翠のような毛並みから
【翠猫(すいびょう)】と分類される
猫型の【大縷津和(おおるつわ)】(妖怪や神仏の呼称の一つ。「連綿と来たり着くもの」の意)の一体である。
尾から察せられる通り、主に樹木の術を得意としており、蔓植物による拘束・宿木による衰弱・植物由来の猛毒等を操って攻撃する。
また、五行思想における木行の観点から、突風や真空波、酸素濃度の急増による中毒や
相方である【紗麻(さあさ)】の火焔に相乗して爆発的な破壊力を持たせることも可能。
基本的に門田稲荷神社周辺で黒猫に擬態しており、更には後述する特性によりその発見は非常に困難であると思われる。
■現代となり、様々な現象から妖怪や神霊の要素が取り除かれつつある昨今
珍しくも新規に発生した【大縷津和】。
元々は門田稲荷神社の周囲を縄張りとしていた普通の野良猫であったが、生来【大縷津和】との親和性が非常に高く
本来は人間やそれに準ずる知能の持ち主しか捉えられない筈の様々な怪異を感知する事が出来ていた。
その黒猫が猫として生き、番い、子を育て、そして十余りの生を終えた時に
自らの本質を理解し、自分自身を基点に【大縷津和】として覚醒した姿が、今現在の【小絹】である。
姿形は生前最も良く目にし、彼女自身最も懐いていた【紗麻】を基準に真似ており
そこに彼女固有の特徴が混じったものとなっている。
■特筆すべき特性として、【小絹】としての観測者が猫である自身であった為
自身が既に朽ちた時点で本来は消失するのが道理なのだが
猫としての認識が我々人間の認識と大きく異なる為に、彼女自身の子々孫々に至るまで全てを一群として認識しており
今では五十匹近くに増えた彼女の一族総てが【小絹】の寄り代として存在する事が可能となっている。
要するに残機50機持ち(しかも毎年少しづつ増える)
一回滅んだらそれで終わりな【紗麻】からしたらチートも良い所である。
■弱点は能力自体がそこまで強くない所。
毒や物理的な拘束手段が殆どで、基本的に非実体である【大縷津和】に対して有効打が少なく
生物として顕現した【大縷津和】以外には山猫状態での格闘戦以外に致命傷を与えることができない。
(牙や爪は【大縷津和】本体の攻撃である為、非実体に干渉可能)
その為、基本的には市内各所に散らばった一族を用いての警戒・情報収集。
そして単体で強力な霊的攻撃力を持つ【紗麻】や
斬撃が徹れば一撃で【大縷津和】の構成基盤を散逸し、残滓を捕食出来る反則気味な妖怪刀【日ノ丸(ひのまる/さへ)】等
戦闘に特化した面子の補助・支援が役目となる。
■猫耳ってのも正義。(挨拶)
色々あって新小絹。旧小絹との違いは
「纏まりのないデザイン」からの脱却。
(というか殆ど紗麻のデザインのマイナーチェンジだったり)
ギア・バーラー【E・フェンリル】だと思った人は屋上握手
紗麻との違いは仮面デザインと髪型・変形袴の形状がメインで全体イメージは殆ど同一
(紗麻の袴は外に行くほど短くなる。太もも側面丸見え。 小絹は中央で短袴になるドレス状。)
■因みに猫が観測した猫又なので「にゃ」「なぅ」「みー」位しか喋り(鳴き?)ません。
知性は頑張れば小学校低学年並みは発揮出来る。
基本的に大体誰か保護者が居ないと色々やらかしちゃう系にゃんこ。
■トイレの躾と人様の物を盗らない様に教育する為に紗麻が費やした労力:プライスレス
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