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Artist's commentary
宵へ
それは日が落ちる頃の事…。
少女は手持ちに困り、手頃な「仕事」を探していた。
求むるは今日明日の糧か魔道書か。
最初は渋々、一人を相手するだけのつもりだった。
だが、闇から這い出てくる亡者の目はそれを見逃さない。
一人「仕事」を済ませた所で、気が付けば幾多もの亡者に取り囲まれていた。
拒めど集られ、逃げ出そうにも既に手足を掴まれ。
少女の叫びは亡者共の騒めきに掻き消され、やがて金が欲しいから来たのだろうという論調で、亡者の一人が勝手に行為に走り出すともう皆がなだれ込む。
後に続く者に経緯などどうでもよく、いつの間にか、金さえ渡せば好きにして良いという空気が広がり、始まったばかりの宵はゆっくりと更けていく…。
長い、長い…永久のような宵が、ゆっくりと………。