Resized to 91% of original (view original)

Artist's commentary
三線の華
ある日、娘が孫に民族衣装を着せて家にやってきた。
愛しい孫娘が、琉球舞踊の発表会に出るらしい。
「馬子にも衣装でしょ?」と娘は言った。
いやいや、流石私の孫娘だと私は答えた。
倉庫から三線を引っ張りだし、ゆるんだ糸を巻けば、ばあさんとの懐かしい日々が蘇った。
しみじみと私は弦を弾く。孫はそれに合わせて、ぎこちなくも踊り始めた。
やわらかな愛しさで彼女を包む沖縄の太陽に、私はここまで生き抜いて来られた幸せへの感謝を込めて、
島唄を唄うのだ。