Danbooru
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Artist

  • ? dandara (karakure) 437

Copyright

  • ? kantai collection 512k

Character

  • ? houshou (kancolle) 8.0k

General

  • ? 1girl 6.7M
  • ? archery 1.6k
  • ? arrow (projectile) 21k
  • ? ass 654k
  • ? blue hair 968k
  • ? boots 562k
  • ? bow (weapon) 26k
  • ? camouflage 11k
  • ? camouflage legwear 77
  • ? gloves 1.5M
  • ? hakama 54k
  • ? hakama skirt 40k
  • ? japanese clothes 433k
  • ? kimono 268k
  • ? long hair 4.9M
  • ? partially fingerless gloves 32k
  • ? ponytail 778k
  • ? quiver 6.9k
  • ? single glove 46k
  • ? skirt 1.7M
  • ? solo 5.6M
  • ? tasuki 12k
  • ? weapon 662k
  • ? yugake 3.2k

Meta

  • ? commentary request 3.6M
  • ? highres 6.1M

Information

  • ID: 2098837
  • Uploader: Stun-99 »
  • Date: almost 10 years ago
  • Approver: Himegami Akane »
  • Size: 3.38 MB .png (1920x1200) »
  • Source: pixiv.net/artworks/52018266 »
  • Rating: Sensitive
  • Score: 8
  • Favorites: 13
  • Status: Active

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houshou (kantai collection) drawn by dandara_(karakure)

Artist's commentary

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  • 『逆様に降る雨』

    その娘は酷く体が弱かった。義務教育と同じ、全校一斉検査で並外れた適性値を出しながらも、肉体の脆弱さ故に艦娘になるのは不可能だと言われた。娘はあきらめなかった。艦娘になれば大きな恩恵を受けられる。貧しさと看病で苦労かけ続けた家族も、自分が艦娘になればその謝礼金で不自由の無い生活を送れるようになるだろう。例えば自分が戦死しても慰霊金によって暮らしに苦労は無い筈だ。どうしても艦娘になりたかった。何をするにも人に劣る自分を、それでも惜しみない愛情を注ぎこの年まで育ててくれた両親に、どんな形でも恩返しがしたいと。娘は両親の反対を押し切り艦娘養成学校へと進んだ。出立は深夜。父は見送りには来なかった。「軍に入るなら最早お前は家族ではない。例え軍役を終えても家に戻る事は許さない」厳しいながらも優しかった父が、初めて見せた顔だった。母はずっと泣いていた。きっと無事で。どうか無事で。うわ言のように繰り返し、何度も自分を抱きしめた。何も言えなかった。ありがとうとも。ごめんなさいとも。見様見真似の敬礼をした時に、母は大粒の涙を流し、声を噛み殺して咽び泣いた。黒塗りの装甲車。その窓から見上げた時、ふと父の部屋が見えた。僅かに差し込む部屋の灯。陰になって見えない父の表情。泣いているのだろうか。怒っているのだろうか。車は音も無く動き出し、懐かしい我が家はすぐに視界から消えた。■横須賀の艦娘養成学校。学校とは名ばかりの訓練施設だ。全国から集められた少女達が艦娘となるべく日夜血を吐くほど厳しい訓練を積む。ここから出るときは一人前の艦娘と認められた時か、死んだ時だけだと言われていた。自分に振られた番号は25。名前を名乗る事は許されなかった。ここにいる間、自分達は人間ではない。艦娘となれなければここにいる意味は無く、また帰る場所も無い。これまで生きて来た人生、得て来たものを全て捨て、艦娘となるべくただ只管に励む。25は適性値では同年代を遙かに凌ぐものがあった。しかし肉体の脆弱さは補い様も無く、また座学においても格別優秀な成績は残せなかった。同年代が次々と試験課題をクリアし、艦名を名乗る事を許される一方で自分は未だ25のままだ。気が付けば番号だけで呼ばれるのは自分一人になっていた。娘は焦った。訓練中の事故で亡くなった者は親元へと返される。しかし、艦娘になれなかった者がどうなったかは誰も知らないという。毎年必ず一定数出るというその不適格者達の行方はようとして知れない。娘は何とかして認められようと文字通り血の滲む様な訓練を積んだ。毎日の訓練だけではなく、朝夕の自主鍛錬にも励んだが、気持ちばかりが焦って結果には繋がらなかった。初めは優しい言葉を掛けてくれた同級生も、徐々に自分を見る目が変わり、いつしか避ける様になっていった。落伍者。不適格。落ちこぼれ。残酷な程に正しい他人からの評価に、しかし言い返す言葉も無く、娘は一心に日々の鍛錬に打ち込んだ。そんな自分を、周囲の人間は哀れみと蔑みの綯交ぜになった視線で遠巻きに見ているだけだった。そうこうするうちに卒業試験まで半年となった。これで十分な成果を出せなければ、不適格と見做される。娘は諦めていなかった。今や誰にも見向きもされずとも、自分にはこれしかないのだ。そんな自分を、しかし教官の一人が見ていた。彼女もかつては艦娘であり、引退した後も後進を育てる為に軍に残り続けた。彼女は言う。自分も学生時代は決して優秀とは言えなかった。座学も訓練も優秀だったが、適性値が低く、艤装を背負えなかったからだ。艦娘になるのは絶望的と言われた。そんな時に教官の一人から持ち掛けられた話。陰陽局で開発された新型艦霊定着術式。致命的な精神負荷と引き換えに、被験者の適性値と肉体を大幅に強化するというその術式。今までに受けた被験者は100人以上だが、その中で生き残り艦娘となったのはたった2人だという。受けるか否かは自由だと教官は言った。娘は迷わなかった。そして半年後―――。同期で最も優れた試験結果を以て、娘は艤装を背負い「軽空母鳳翔」なった。■艦娘となった鳳翔が配属されたのは呉の輸送部隊だった。激戦区を潜り抜けて資材を本土へと運ぶのが役目だ。養成学校では同期で最優秀と言われた彼女も、ここでは赤子同然の扱いだった。鳳翔は焦らなかった。自分の目的は出世や武勲ではない。忠実に任務を遂行し、その結果で以て祖国と延いては家族へ報いようとそれだけを考えていた。先輩達は不自然な程に尊大で、どれだけ敵を沈めたか、どれだけ多くの艦娘に慕われているかで互いの優劣を競っていた。まるで人間じみた派閥争いと牽制、権力を誇示し合う艦娘達の姿は、鳳翔にとって滑稽以外の何物でもなかった。彼女は何れの派閥にも属さず、一介の艦娘として、ただ提督の命令に従っていた。契機となったのは、南方の大規模作戦。支援艦隊に編入された鳳翔達はどうした理由か敵の包囲網の中に取り残されてしまった。支援作戦は嘘だ。自分達は囮にされたのだ。悲嘆する仲間達の中で、鳳翔だけは冷静だった。囮であろうと関係は無い。生き残ればそれでいい。鳳翔は仲間達を励ましながら包囲網突破を試みる。被弾し航行不能となった仲間を曳航しつつ、式箭を受け取り、指先の皮が裂けて血が滲んでも弓を引き続けた。包囲を突破できたのは奇跡だった。帰還中の別艦隊が偶然こちらに気付き、何の気まぐれか救援に向かって来たからだ。友軍に保護された仲間で生きていたのは鳳翔だけだった。6人いた支援艦隊は3人に減り、一人は半身欠損による失血死。もう一人は内臓破裂によるショック状態と呼吸困難で救助後間も無く死亡した。救援に来た艦隊旗艦の艦娘が笑いながら鳳翔に言う。「まるで空に向かって雨が降っているようだったぞ」と。逆様に降る雨。仲間の命と引き換えに得た、敵の大艦隊による包囲を突破した唯一の艦娘という戦果。後に「逆雨(さかあめ)の鳳翔」と呼ばれる艦娘がここに誕生した。「雨」の二つ名は防空能力、特に弓を扱う者の中で殊更優れた艦娘がそう呼ばれる。彼女以外に雨の名を持つ鳳翔は横須賀と大湊にそれぞれ「氷雨の鳳翔」と「狐雨の鳳翔」がいるが、彼女の弓の腕前に敵う者は熟練の艦娘の中にもまずいなかった。海軍本部付きの精鋭部隊に所属する二枚看板、単艦で連合艦隊に匹敵すると謳われた「浮寝鳥の赤城」、式箭一矢で艦隊を一つ沈める「八ツ眼の加賀」に匹敵すると言われた程だ。後に鳳翔はとある軽空母艦娘の誘いによって艦隊を離れ独立部隊の創設に携わる事になる。■軽空母鳳翔。横須賀艦娘養成学校第27期卒業生。配属:呉鎮守府第3輸送艦隊→三〇七独立航空遊撃隊。環太平洋南の敵大型泊地攻略の際に両脚を欠損。治療の為に後方へ送られ、そのまま退役となる。最終戦績(呉鎮守府公式記録):戦艦47隻 空母88隻 軽空母128隻 重巡204隻 軽巡585隻 駆逐艦1033隻 潜水艦72隻 艦載機推定6000弱 ■退役した彼女は両脚の治療完了後に長年受け取っていなかった俸給金と年金、戦傷補償金によって呉の港に小料理屋を構えている。家族には一度も会っていない。

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