
Artist's commentary
酔い潰してやるつもりでいたのに気が付いたら膝枕されてました
恥ずかしくてとっとと起き上がってこの場を取り繕いたいのに
頭は痛いし体の自由が効かないしで情けなくて自己嫌悪に陥って思わず
「・・・情けない」
という言葉が無意識に口をついてさらに自己嫌悪に陥ってしまい
我ながら形容しがたい表情をしているんだろうなと思ったところ
「そんな事無いですよ~、提督は~、立派です、素敵ですよ~、うふふふ」
と言われて『・・・ダメだ、この女には勝てない』と自嘲気味に笑ってしまい
「ポーラは優しいな」と彼女の顔に手を伸ばし頬をそっと撫でた。
顔に添えた手にポーラが自分の手を重ね握りしめ、そのまま提督に顔を近づけてきた。
至近距離にポーラの潤んだ瞳が迫っている。
気のせいだったのかもしれない、彼女の瞳から一瞬だけ酔いが消えたように見えた。
「えっ?」と思った次の瞬間
「うふふふ、提督は~、この後~、どうしたいですか~?」
といつもの口調で尋ねてきた。
「決まっているじゃないか」
提督はそう言うともう片方の手をポーラの頬に添えて彼女の唇を引き寄せた。
しばしの沈黙
「んっ」軽い吐息がポーラの唇から漏れる。
ポーラは重ねた唇を離し「うふふふふ」そう笑うと
今度は彼女の方から唇を重ね酒臭い息に混ぜて
「ポーラご機嫌で~す」
そう呟いた。