Artist's commentary
アセリア本3より『レスティーナ・ダイ・ラキオス王女』
アルクゥーテ・ヨト・ロードザリアと、ゼノス・ヨト・ロードザリアの『許されない血族』の末裔ディナ家から、宗家ダイ家に養子に入った少女。
これは父王にも絶対秘密であり、本来のダイ家の王子を赤子時にディナ家が暗殺。そして赤子のレスティーナと取り替えられた。そのため父王とレスティーナは血が繋がっていない。このことは父王は知らない。レスティーナも秘密としてロウィーン・ディナ・ラキオス以外には秘匿している。
本来の髪の毛の色はやや青みがかかっているがそれを染めていて隠してる。完全な黒髪になっていないのは、染めている結果である。本当の髪の色は絶対の秘密である。この秘密は悠人たちにも明かすことはない。あくまでもラキオス家の闇である。ヨーティア・リカリオンだけがその事実に気がつき、その後はそのことを知る良き助言者となる。
同じ王族としてロウィーンに極めて非情な命令をする。平和のためにまず最大の業を背負うのは自分たちの一族であると考えている。そのためロウィーンに対して罪の意識が強い。
いつも押しつぶされそうな罪の意識に、現実逃避するためレムリアという名前を名乗り、城下町を散策する少女の意識が生まれた。レスティーナ自身もそれがただの現実からの逃避であることは深く理解しているが、そうでなくては出自と、自らの理想のための行動に耐えることが出来なかった。
悠人が現れたことで、レスティーナは心の平安を得ることができた。それは彼女の理想である、「世界秩序の崩壊」という極めて危険な思想を後押しすることになっていった。 王者の器を持ち、公明正大、理想主義者でいて現実主義者の革命家。レスティーナにとって、ファンタズマゴリア解放の後の、平和の維持こそが最大の戦いとなる。
『運命』を信じ続け、また逢えると信じて決して『約束』はしない。どこにでもいる普通の女の子でもある。