忘れ物を取りに戻ったオレの席に彼女はまたがっていた。優等生で美人だと評判の小早川紗枝さんだ。その優等生の彼女がどう見てもオレの机で自分を慰めているのだ。「オレくん…ほんまにかんにんな…んっ…」
面倒くさいことになる前に立ち去るのが最善だとわかっていても意思に反してオレの足は動いてくれず、彼女の荒い息づかいを前にオレは息を呑むしかなかった。
やがて彼女は一息つき、静まり返った教室には水の滴る音が響いた。
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