
Artist's commentary
【全体公開】「崖っぷち令嬢は黒騎士様を惚れさせたい!」第8~9話 ぷち話
【※諸々の事情で先月の記事が書けなかったため、前回分とまとめての振り返りとなります。】
あけましておめでとうございます!そめちめです。
先月は更新できず申し訳ございませんでした。。。!
色々あって記事を書くメンタルではなかったので、お休みした分、今回はいつもの二倍でお届け致します!
「崖っぷち令嬢は黒騎士様を惚れさせたい!」単行本第1巻発売中!📣
よろしくお願いします🌟
Webではこれまでのお話も読めます⚔
■一迅プラス
■ニコニコ漫画
■pixivコミック
前回の振り返り記事はこちらから↓
【第8話】
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連載第八回!
新キャラ本格登場で波乱の幕開け!?グラート商会の目的とは…!?
こちらは現在Webにて読めますので、是非読んでみてください!
また、原作担当である洲央先生の振り返り記事もありますので、より詳しく作品世界のことを知りたい方は是非…!!
改めまして、新キャラのヴァイオレットとシオンについて。
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二人のイメージは非常にシンプル。「逆クラリス」と「逆フロスト」です。
暖色系のクラリスに対して寒色のヴァイオレットなのですが、クラリス新衣装と印象が被らないよう、重ためな青(紺)を中心に、それを縁取るような金とワンポイントのピンクで、ゴージャスさを表現しています。
おまけにジュ○アナ扇子らしきものも持たせ、上品なカラーリングでありながらもあえて全体的にギラつかせています。
一方シオンは「西洋ファンタジーの中の和風剣士」ということで、デザインは少々難航したのですが……西洋風衣装のシルエットを少しアレンジすることで、丁度いい形になったように思います。
そして刀については、洲央先生の記事で触れられている通り、シンプルなシルエットながら先生の強いこだわりを詰め込んだものとなっています!
お恥ずかしながら、これまで私は刀のことを「ジャキンジャキンしてる和風のかっこいい武器でござるな~」という大変浅い理解で描いておりまして(よくない)、洲央先生に色々教えていただきながら、大きさや細かいパーツの修正などを行わせていただきました。
また、握り方や扱いについても触れられていますね…。
こちらも私はあまり詳しくなかったので、洲央先生が提供してくださる資料動画を参考に描かせていただきました。
作中に登場する建物や小物、衣装もそうですが、なんとなくで描きがちな部分を時代考証や専門知識込みで監修していただけるのは大変ありがたいです!いつも助けられております!!!(これいつも同じこと書いてるかもしれません!すみません!でも毎回感謝してるので今後もその都度感謝させていただきます!)
一方で、ヴァイオレットの挙動などはこちらがある程度自由に脚色させていただきました。
シナリオ段階では冷静にクラリスを詰めてくる印象の強いキャラクターだったのですが、扇子を閉じたり開いたりするアクションが指定されていたので、せっかくならと動き全体を仰々しくすることにしました。
クラリスが本人の気質からわちゃわちゃするのに対し、ヴァイオレットはわざとらしく動きをつけるようなイメージです。
ウソ泣きまでしちゃってます。まさに女狐…!
シオンはシナリオからあまり変えていませんが、ほんの少しだけ犬っぽさのような、主大好きな挙動を織り交ぜるなどして、フロストと差別化できるようにしています。
その他、刀使いということもありますので、花吹雪や和柄背景など、クラリスのスポットライト演出とは真逆の和風演出を取り入れておりました。
本当は「随所に歌舞伎のようなポージングも取り入れています!」と声高に言いたかったのですが、実際そこまで意識的に入れたシーンはなく、私も十全に歌舞伎の知識を持っているとは言えないため、雰囲気のフレーバーとしてそういったものがあるよ~くらいで捉えていただければと……!
ちなみに今回好きなシーンは毒見で全部食うシュヴァルツさんのシーンです。
時折見せる愛嬌が良いですよね、フロ……シュヴァルツさんは。
次点で首を持ってこようとするシオンのシーンですが、こちらは私がネーム段階で勝手に生やしたシーンでした。
毎度ながら様子のおかしい描写の追加を受け入れてくださる洲央先生の懐の広さに感謝です。。。
【第9話】
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連載第九回はバトルバトルバトル!!!もう一方は恋バナ恋バナ恋バナ!!!と、両視点を交互に行き来する独特な構成の回となりました。
第5話とは異なり、魔物ではなく対人戦なのもポイント。
シオンの姿の変化にも大注目!です!
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一般的に「戦闘シーン」というのは盛り上がる場面と捉えられることが多いのですが、ページ数を多く用いたり、勝敗が決するまで物語に動きがなかったりと、ともすれば単調になってしまうリスクを孕んでいる……と、私は個人的に捉えています。
ですので今回は、令嬢たちの会話と護衛たちの戦闘という二視点のリンクで盛り上がりを作りつつ、台詞ではストーリー進行を、画面ではアクションを…といった形でまとめていくこととなりました。
よく見るとヴァイオレット優勢の時はシオンも優勢で、クラリス優勢の時はシュヴァルツが優勢になっておりまして、こういった表現方法は絵とセリフが存在する漫画ならではですので、個人的に気に入っております!
また、第5話振り返りでは「ロケーションにこだわりたい」と言っておりましたので、今回は色々ご相談させていただき、庭園での決闘となっております。
お互い直接斬ると致命傷になってしまうため、二人の力量は周りのものをとにかく壊す!壊しまくることで表現しつつ、花が舞い、地面がえぐれることで、視覚的にもわかりやすくしてみました。
ちなみにオブジェクトの破壊方法も、シュヴァルツは剣圧で地面や木々をえぐり取るような描写となっている一方、シオンはスパッと一直線に切断するような描き方となっています。
読み返して探してみるのも良いかも…?
そして、戦いの最中シオンに隠されたもう一つのギミックも登場しました!
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鎧をまとう黒騎士とライバル関係にあたるキャラクターですので、やはり何かしら戦闘時に姿の変化が欲しいということで、「仮面」を提案させていただきました。
我、提案を恐れる勿れ――――。
和風要素ということもあり、デザインのベースは般若と鬼。初期は狐もモチーフに取り入れていたのですが、洲央先生曰くシオンのイメージは狼であるとのことで、現在のちょっと荒々しい形へとまとまりました。
また、最終的なカラーリングは青バラのものを採用しています。
この眼帯パーツの色合い……主との関係性を感じませんか?
シュヴァルツの羽装飾然り、こういったアイテムに物語性を入れたがるのはそめちめ先生っぽいこだわりですね。
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手元の貼れる画像がこれしかなかったのですが、比較用の黒騎士。
白と黒なのはもちろん、両端のキバが上下逆に生えていたりと、鎧と仮面という違いはありながら対称的なデザインとなっています。
いつか並んだところも見てみたい…!!
正体をバラせない都合上、鎧をまとえないというハンデを背負った黒騎士。
おまけに精神的な揺さぶりをかけられ、これまでにない大ピンチに!
そしてクラリスもまたヴァイオレットに追い詰められ――?
どうなる次回!
第10話をお楽しみに!!
(おしまい)